農家さんが直売プラットフォームで農産物を販売するメリットと、注意すべきデメリット
2024/10/09
お知らせ今日のブログの内容は、高口のYouTubeチャンネルでも公開しています! 農家さんがネット販売で利益を出すための情報をたくさん公開していますので、ご覧になってみてください。
この記事では、農家さんが農産物をネットで販売する際に、よく利用される「プラットフォーム」販売のメリットと、デメリット(落とし穴)について話します。
直売プラットフォームとは、
ネットで売れる仕組みを提供してくれるサービスのことです。
↑Amazon。多くの人が生鮮品を販売している。
メルカリ、メルカリShops、Amazon、BASE、食べチョク、ポケットマルシェなどなど。
今の時代はたくさんの選択肢がありますよね。
正しくメリットとデメリットを理解しておくことで、うまく使って、利益につなげていただくことができるようになります。
私はメルカリさんやBASEさんの社員ではないですし、このあたりは第三者として、メリットだけじゃなくて、デメリットも、正直にお話しできる立場です。
「農家が自分で売ったらもうかるかもしれない」
「誰かにかわりに売ってもらったらもうかりますよ」
っていうのは、単なるうまい話ですよね。
でも知識を身につけずに、こうしたうまい話に飛びついても、お金や時間を失ってしまうことになりかねません。
ですから、あえて、メリットだけでなく、デメリット(落とし穴)についても、しっかりお話します。
農家さんが農産物をプラットフォームで販売するメリットは?
農産物を直売プラットフォームで販売するメリットは、大きく述べると2つあります。
メリット1:販売を始めやすい
農産物を直売プラットフォームで販売する最大のメリットは、なんといっても、販売を始めやすいところです。
私はBASEで試しにショップを作ってみたことがありますが、1時間もかかりませんでした。
ネットに不慣れな人でも、1日あればお店を始めるくらいはできるかも。
メリット2:初期費用がかからないところが多い
登録や出品に初期費用がかからないところも多いです。
これ安心ですよね。
たとえばメルカリは「不用品を売るフリマ」ですから、いらなくなったものを売るのと同じ感覚で、すぐに販売を始めることができます。
でも、販売する前にちょっと待ってください
ですが、
「よし、じゃあメルカリやBASEをどんどん使って、ネット販売で理想の収入を目指していくぞ!」
と、なるのは、ちょっと待ってください。
意気込みはいいんですけど、ここからお話することを、しっかり頭に入れて、行動してくださいね。
こうした他社のサービスを利用した、プラットフォーム販売には、デメリット(落とし穴)が主に5つあるんです。
農家さんが農産物を直売プラットフォームで販売する際に知っておきたいデメリット5つ
具体的にお話していきましょう。
デメリット1.急に値上げされて利益が減る
まずは急な「値上げ」。
こんなニュースを耳にしたことはありますでしょうか。
「BASEのグロースプランが3.3倍に大幅値上げ」
BASEの利用料が値上げされ、ショップを作成して利用するだけで、年間20万円かかってしまうことに
2023年11月、こんな発表がありました。
もともと月額4980円で利用できていたBASEさんのグロースプラン。
手数料をおさえられて、お得に利用できますよ、というサービスですね。
しかしこのプランが、2024年1月から値上げになってしまいました。
月額19,980円。
これ、なかなか敷居が高く感じられますよね。
とくに農家さんは、1年間通じて販売するわけではない方がほとんど。
だから、販売していない期間は、ただお金が取られ続けるということになってしまいます。
月額費用は、できるだけおさえておきたい、と思われるのは当然だと思います。
なぜBASEの利用料は値上げになったの?
値上げの背景には、BASEが赤字体質で経営不振なのを改善したいという考えがあるようです。
BASEはすごくお得な条件で、販売ができるということで、香取慎吾さんなど芸能人を広告塔に、積極的にプロモーションをしておられましたね。
でもその分、経費がかさんでしまうわけで、やはり営利企業として、しっかり利益を出していく方向にシフトしていくようですね。
プラットフォーム利用料の値上げは、物価上昇の今、どこでも起こり得ること
物価上昇もありますし、このような値上げは、今後、様々なプラットフォームで起こってくると思います。
値段が上がることはあっても、値段が下がることは、まずありません。
重要なことは、一見お得に感じるサービスほど、後でしっかり利益を回収する方向に向かうということ。
どの会社も慈善事業ではなくて、営利目的でサービスを提供していますからね。
つまり、会社の都合で利用料が上がったとしても、利用者側は、文句は言えない、ということなんですね。
デメリット2.急にサービスが終了して売上がゼロに
次に、急にサービスが終了する可能性があること。
農家さんと飲食店をつなぐプラットフォーム「SEND」がなくなる
↑SEND(センド)。2017年のグッドデザイン賞を受賞したサービスでした。
2022年、農家さんと飲食店をつなぐプラットフォームである「SEND」というサービスがなくなってしまいました。
どうやら、親会社のプラネットテーブルが倒産することになってしまったようです。
あまりにも急なサービス終了に、戸惑ってしまった人が続出。
私のもとにも、農家さんから、「SEND」がなくなってしまいました、という相談が来ました。
それまでSEND経由でレストランとつながりがあって、定期的に引き取ってもらっていたのに、顧客を完全に失ってしまいました、と言われたんですね。
これは困りますよね。。
急にサービスが終了してしまう例はたくさんある
プラットフォームが主な収益源になればなるほど、急なサービス終了で、一気に売上がゼロになる危険があります。
他にも、数年前まであったフリルというアプリの「ファーマーズマーケット」や、メルカリの「ライブコマース」など、会社都合で、とつぜんサービスが終了してしまうことは、実際よくあることです。
↑ファーマーズマーケット。フリマアプリ内に農産物専門の市場を提供。すぐにサービス終了。
やはり営利企業ですから、うまく収益化できない部門は、事業整理・撤退されてしまいますからね。
もしあなたが現在、一つのプラットフォームに
売上を依存しているとしたら、かなり危険です。
知識をつけて、他社都合に振り回されないようにしていきましょうね。
デメリット3.急にアカウントが停止されて売上がゼロに
次にアカウント停止リスクですね。
メルカリなどで、急に自分のアカウントから販売ができなくなってしまうということです。
いやいや高口さん、悪いことしてるわけじゃないのに、そんなこと起こりっこないですよね?
と思われるかもしれません。
でも私、先日も、すごく誠実に販売しているように見える農家さんから、「アカウントが停止されました」っていうご相談をいただきました。
アカウント停止以外にも様々なリスクがある
たくさん出品して、人目に触れれば触れるほど、「販売できなくなるリスク」というのは増えていきます。
アカウント停止じゃなくても、メルカリでは急に閲覧数が激減したり、注文が入らなくなったり、ということがよくあります。
そういった理不尽な目に遭うと、不安になりますし、ずっと運営側とやりとりするのも疲れちゃいますよね。。
こうした他社の仕組みで販売を続けるというのは、お金だけじゃなくて、貴重な時間や農業のモチベーションまで失うリスクがある、というのも覚えておいてくださいね。
デメリット4.急な仕様の変更に振り回される
次は、急な「仕様」の変更に振り回されること。
ルールは当たり前のことですが、どんどん会社の都合のよいように変わります。
プラットフォームは、利用規約がどんどん改定されますよね。
デザインも、使い勝手も、どんどん変わっていきます。
これも利用者のため、というよりは、プラットフォーム提供者側が、「最も利益を出せるような形」に変わっていくのが一般的です。
ですから、仕様の変更で、急に売れなくなってしまったり、閲覧数が減ってしまったり、というリスクがあることは、頭にとどめておくべきです。
デメリット5.ライバルが増えて価格が崩壊する
最後は、人気のサービスほど、価格が崩壊しやすい、ということです。
ライバルがたくさん参入してくるからですね。
プラットフォームは、農家さん側でも、気軽に利用できるというメリットがあります。
ですが、だからこそ、販売する人がどんどん増えてしまいます。
価格崩壊には、からくりがある
メルカリなどでは、価格が一覧で表示されますから、たくさんの競合と、価格で比較されることになります。
そうすると、少しでもたくさんの人に見てもらいたいと思って、価格をどんどん落とす方が現れるんですね。
とくに
と思っている方ほど軽い気持ちで値段を落とします。
そうすると、もはや販売するとはとても言えないレベルで、価格崩壊が起きてしまいます。
先日も、玉ねぎ3㎏が「送料込み」で1000円ちょっとで売られているのを見ましたが、いったい何箱売ればまともに利益になるんでしょうか。。
箱詰め、発送なども手間はかかりますからね。
メルカリはフリマアプリですから、当然といえば当然なのですが、そこで売上をどんどん伸ばしたいと考えている農家さんからすると、たまったものじゃないですよね。。
どれだけ売っても収入は雀の涙。
もしかしたら、地元でふつうに出す方が高い、なんてことにもなりかねません。
これでは、ネット販売をやる意味ってなんだろう、って考えてしまいますよね。
もちろん、農産物をプラットフォームで販売して成功した事例もあります!
いかがでしょうか。
ここまでお話すると、不安になってくる方もいらっしゃるかもしれません。
でも、あなたがネットを上手く使って、楽しい農業生活を送りたいと思うなら、
こういったことは前提として、ぜひ知っておいてくださいね。
農産物の販売で売上を伸ばしたいなら、プラットフォームを上手く利用しましょう
私は最初にお伝えしたとおり、「プラットフォームを使うな」と言いたいわけではありません。
気軽に販売を始められるプラットフォームは、私は素晴らしいサービスだと思います。
でも、せっかくあなたが「もっと売上を伸ばしていきたい」
「安心して農業で生活できるようになりたい」と願うのであれば、
なんとな~く販売して、誰かの都合で利益が減らされたり、価格競争に巻き込まれて安売りしたり、、といった、苦しい状態に陥るべきではありません。
農産物をプラットフォームで賢く販売して、利益につなげた事例
私が販売をお手伝いしている、あったか野菜農園さん。
売り方を学びながら、いずれ安売りしなくてもいいように
メルカリを利用され、ワンシーズンに500件もの注文を獲得。
さらに翌年は、ホームページ経由で、その5.5倍もの売上を出されました。
あなたもあったか野菜農園さんのように、将来の理想の生活につながるように、うまく利用していっていただきたいんですね。
インターネットを販路に取り入れて成功した事例から、誰でもできる販売方法を学んでください
でも、うまく利用するって、いったいどういうこと?
プラットフォームに依存せずに売上を伸ばすにはどうすればいいのでしょうか?
筆者は野菜や果物のインターネット販売の専門家として、これまで10年間、農家さんのお手伝いをしてきました。
これまで4000名をこえる農家さんとやり取りし、知識0から、野菜や果物のネット販売を始めようとする農家さんたちのサポートを、継続して行っています。
専業・兼業・新規就農・ベテラン農家さんを問わず、以下のような農家さんたちの販売成功実績があります。
↓
✅ネット通販を始めて、準備期間を含めて100日で売上2倍、2年目にはその4倍を実現した那覇マンゴー園様
✅人口300人の小さな島で、ネット通販で不安視されやすい野菜(玉ねぎ)の販売により、テレビなどのメディアの紹介を呼びこみ、ネットのみの売上が数百万円に。ブランド化に成功した津和地島だより様
✅「パソコンに触れるところから」と言っていた農家さんがスイカのネット通販を始めて、400玉を24分で完売⇒月商900万円を達成。1年目から2年目の売上が6倍になった、しあわせスイカ農園様
✅加工品のネット通販を始めて、ホームページの開設直後から、売上を前年比5倍にされた、あったか野菜農園様
✅単価が安く、高値ではなかなか引き取られない白菜やナスなどの野菜を、YouTubeチャンネルでの情報発信を絡めた販売で、登録者数12万人ごえ⇒すぐに予定数完売まで到達した三和農園様
✅農業経験ゼロの状態からブルーベリーの観光農園を始めて、1年目から2年目にかけての来園者数を一気に8倍にされ、ネット通販と合わせて売上を伸ばし続けている、さわやかブルーベリーファーム市原様
✅世田谷という都会のど真ん中で、花のネット販売を始めて1年で売上2.5倍!「チューリップ農家」で検索キーワード2位を達成した、せたがやチューリップ農園様
このような実績を有しているのは、日本では他になく、野菜や果物のインターネット販売においては、日本で第一人者を自負しています。
先日、書籍を出版しました。
こちらの書籍に、那覇マンゴー園の那覇靖さんが、どうやって利益を伸ばしていかれたのかを、どなたでも簡単に読みやすい物語形式でご紹介しています。
この書籍を、現在、無料でどなたでも、お手持ちのスマートフォンで、気軽にお読みいただける形でプレゼントしています。
販売を行うまでに、那覇さんが何を準備されたのかも詳しく書いていますので、よろしければ、まずはこちらをお読みになってみてください。
↓
あなたのお役に立てましたら幸いです!
この記事を書いたのは
-
昭和61年1月12日生まれ
香川県高松市生まれで現在は東京都在住。
元小学校教員。(埼玉、島根)
現「株式会社たねをまく」代表取締役。
過疎化、新型コロナウイルス、燃料費高騰、後継者問題、価格の乱高下……
今、日々の生活の苦しい農家さんを救うのは
インターネット販売であることと考え、
ITの知識を生かして2015年に起業。
日本初の、農家さんに特化したネット販売アドバイザー。
新規就農の方や農家さんが、野菜や果物をインターネットで販売して利益を出す方法や考え方をお伝えし、「農業はもうからない」という常識をくつがえしたいと思って活動しています。
【農家さんの主なコンサルティング実績】
✅ネット通販を始めて、準備期間を含めて100日で売上2倍、2年目にはその4倍を実現した那覇マンゴー園様
✅人口300人の小さな島で、ネット通販で不安視されやすい野菜(玉ねぎ)の販売により、テレビなどのメディアの紹介を呼びこみ、ネットのみの売上が数百万円に。ブランド化に成功した津和地島だより様
✅「パソコンに触れるところから」と言っていた農家さんがスイカのネット通販を始めて、400玉を24分で完売⇒月商900万円を達成。1年目から2年目の売上が6倍になった、しあわせスイカ農園様
✅若い農家さんがネット通販を主軸に考えてあえて農園の規模を縮小し、単価を上げて効率的に利益倍増。例年1日以内にすべての商品が完売する、サカヤ農園様
✅加工品のネット通販を始めて、ホームページの開設直後から、売上を前年比5倍にされ、Xのフォロワー数も2.5万人をこえる、あったか野菜農園様
✅単価が安く、高値ではなかなか引き取られない白菜やナスなどの野菜を、YouTubeチャンネルでの情報発信を絡めた販売で、登録者数14万人ごえ⇒すぐに予定数完売まで到達した三和農園様
✅ゼロの状態からブルーベリーの観光農園を始めて、1年目から2年目にかけての来場者数を一気に8倍にされ、ネット通販と合わせて売上を伸ばし続けている、さわやかブルーベリーファーム市原様
✅農業のイメージの少ない世田谷区でチューリップを育てて販売し、わずか1年で売上を2.5倍に。キーワード「チューリップ農家」でも2位に到達した、せたがやチューリップ農園様
【主な講演実績】
✅愛知県岡崎市役所さまからのご依頼で、販路拡大セミナー講師としてぐるなび様とあわせて登壇。(参加者満足度97%)
✅千葉県千葉農業事務所さまからのご依頼で、販路拡大セミナー講師として登壇。
✅インテックス大阪で開催された関西農業Weekにて、農作物のネット販売について講演。(事前注目度2位&参加者満足度90%超)
✅幕張メッセで開催された農業Weekにて、農作物のネット販売について講演。(参加者満足度96%超)
✅福寿園様、祇園辻利様など、お茶の流通業者や生産者の集まる「宇治茶アカデミー」にてECサイトの運用方法について講演。(参加者満足度94%)
✅秋田県の若手農業者・新規就農者のみなさまに向けて、農作物のネット販売について講演。
✅JICAプロジェクトの一環で、インドのヒマーチャル・プラデーシュ州の農業局職員のみなさまへ、日本の農業の販路開拓の実際について講演。
✅福岡県の主催で、ふくおか農業トップランナーキャリアアップ講座に登壇。福岡県の女性農業者のみなさまに向けて講演。
✅その他、大阪、鳥取、埼玉、青森など日本全国からご依頼をいただいて講演中。
【書籍】
『メールもタイピングも苦手だった小さな農家さんが、農園の規模を変えずに、ネット販売準備開始から100日で売上を去年の2倍にした物語』を大手ネット書店Amazon様にて販売中。(高口のLINEに登録していただくと無料でお読みいただけます)
【記事掲載&メディア露出&協力】
✅NHK
✅マイナビ農業
✅FM COCOLO「僕らは海峡を渡る」
✅テレビ朝日系列「駅テレマルシェ」
✅YUIME JAPAN
✅成城大学プラントベースプロジェクト
【その他】
✅参議院議員会館で行われた「知のオリンピック」にて、弊社の取組を紹介したところ、3位入賞の栄誉をいただきました。
✅農家さんのお手伝いで、クラウドファンディング事業に参加。文章や写真撮影、宣伝など全面的にサポートし、350%の達成率で成功。
✅農家さんのための通販専門講座「ファーマーズメールオーダーアカデミー」を主宰。受講生165名突破。
インターネットの苦手な方でも、野菜や果物、お花のネット販売や観光農園づくりを一から学ぶことができ、年商1億円の農園クラスの超本格的なホームページを作って販売が楽しく始められるサービスを展開中。
北は北海道、南は沖縄県宮古島まで、
毎日全国からお問い合わせをいただき、
農家さんの販売事業をサポートさせていただいています。
無料キャンペーンを始めました。
ネット販売を中心として農家さんが長期的に利益を伸ばす方法や、高口自身がサポートした成功事例、始め方などを解説しています。
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