コンサル事例

他の仕事がいそがしい人も、自分のペースで進めていける。仕入れへのこだわりや思いがお客さんに伝わって注文が管理画面いっぱいに。(八百屋の佐々木涼子さん)

・日々いそがしすぎる。
・別の仕事をしているので、なかなか余裕がない。

こういう農家さんは、たいへん多いです。
高口までお問合せをくださる方は、ほとんどが兼業の方。

・平日はサラリーマンをして、休日に親を手伝いながら農業。
・コンビニなどでアルバイトをしながら農業。
・公務員(教員や役場の事務員)をしながら農業。

などなど。

農林水産省のデータによると、平成27年度、兼業農家さんは専業農家さんの2倍の数(約89万戸)いるそうです。

多くの方は、いそがしすぎる生活に余裕をもたせたい、もしくは、農業一本でやっていきたいという思いをもっておられるんですが、いそがしすぎるために、ネット販売に興味はありつつも、なかなか踏み出せずにいるようです。

このページでご紹介する佐々木涼子さんも、ふだん、ものすご~くおいそがしい方です。
しかしネット販売を始め、周囲の支えもありますが、今ではインターネットを通じて多くのお客さんに商品を届けておられます。

ホームページのネット販売は無理せず自分のペースに合わせて徐々に拡大していけるのも、大きな長所といえます。

自分のペースで徐々に進めても、ちゃんと商品は売れる。
佐々木さんのこだわりや優しい人柄が伝わって、大好評!

佐々木商店さん

佐々木商店の佐々木涼子さんは、農家さんではなく、鳥取県の、小さな八百屋さんです。
佐々木さんは仕入れの大ベテランで、先代から数えると、もう半世紀以上も個人商店を続けてこられています。(涼子さんも30年以上の経験あり)

佐々木さんの果物や野菜の目利きは確かで、県内の多くの保育園やレストラン、喫茶店などで佐々木さんの仕入れた農産物が使われています。「佐々木さんの野菜は美味しい」と、ひっぱりだこの状態ですね。

あまりにも人気なので佐々木さんは非常においそがしく、23時、24時まで仕事をされるのは当たり前。寝る時間も惜しんで、お客さんのために働きます。何しろ手抜きをされない方で、だからこそ信頼されるんですが、ご家族には心配されています。

そこで、お母さんを楽にしてあげたい息子さん夫婦が、インターネット販売を勧めた、というわけなんです。

佐々木さんはインターネットにはお詳しくなく、ネットの見られる環境もなかなか整備されていない状況でしたので、ずっと不安を口にされていました。初めは、自信もなさそうにしておられました……。

それでも、とにかく始めてみようということになったんです。

 

佐々木商店さんホームページ

 

佐々木さんは上のようなホームページを作ってネット販売を始めました。
さてさて、いそがしくても、成果は出せるんでしょうか……?

 

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1.梨のネット販売を始め、1か月で注文は管理画面いっぱいに!

佐々木さんの強みは、鳥取産の新鮮な梨や野菜を、たくさんの種類、長期間にわたって販売できることです。

とくに鳥取の梨は人気があります。梨の販売期間になると、たちまち注文が激増。
画像のように、あっという間に注文リストが管理画面いっぱいに広がっていきました。

梨や野菜の販売を始めて徐々にブレイク

2.仕入れのこだわりや、佐々木さんのお人柄が伝わり、全国のお客さんに大好評。

佐々木さんの梨や野菜には、とにかくあたたかい感想が届きます。

ふつう商品の感想というのは、見返りを用意しなければ、なかなか書いてもらえるものではありません。

しかし佐々木商店の商品は、Facebookやtwitterで多くの方に紹介されます。
直接、感動を長文のメールで伝えてこられる方もいます。

すてきな感想がいっぱい届く

「来年は多くの人に贈ってあげたい」
「別格の味だった」
「店主の心遣いがうれしかった」

などなど。
佐々木さんのこだわりや優しいお人柄が、伝わっている証拠ですね。

佐々木さんも、「こんなこと、言ってもらったんです」と、嬉しそうに紹介してくださいました。
嬉しい報告をもらうと、私の心もなんだかホッコリあたたかくなります。

3.サイト開設2か月で、複数キーワードで検索1~2ページ目を獲得。

佐々木さんのホームページは、googleやyahooで検索をすると、「鳥取 梨 通販」「鳥取 野菜 通販」などの主要キーワードで、1ページ目に表示。

現在も検索順位は上昇を続け、価格.comなどの大手業者に次いで表示されています。

佐々木さんのホームページが検索1ページ目に

 

いかがですか。
すごくおいそがしい中で販売をされているにしては、十分な実績ではありませんか?

佐々木さんはおいそがしい方なので、実はホームページでのネット販売を、腰をすえてじっくり進められる、という感じではありません。販売開始時点で、あまり写真がなかったので、まだまだ商品ページをしっかり作りこめているわけでもありません。

しかし、それでも上のような成果を出しているんです。
ネット販売を経験されながら、徐々に販売のイメージをつかんでおられます。

 

それにご本人にはひょっとすると、まだまだ実感はないかもしれませんが、佐々木さんはネット販売を始めたことによって、「いそがしさ」から少しずつ脱出するための道を進んでいるんですよね。(これに関しては、後で述べましょう)

 

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佐々木さんが、おいそがしい中、ネット販売1年目から成果を出すことができたのは、どうしてでしょうか?

 

ここからは、佐々木さんと高口の具体的なかかわりを通して、佐々木さんが成果を上げてきた販売方法や、佐々木さんの考え方、ホームページの作成過程についてご紹介します。

 

梨の販売をしている佐々木さん

 

「ネット販売の販路を確保し、余裕をもって働けるように」という目標に向けて

佐々木さんの目標

佐々木さんの目標は、上でも述べている通り、いそがしすぎる現状を変え、余裕をもって仕事ができるようにすることです。

涼子さんは一人ひとりのお客さんを大切にされる方。ですから、ご自分の休む時間を割いても、多くのお客さんのために働きます。

しかしそれでは、いくら丈夫な方でも、健康的にも、精神的にも疲れてしまいます。
体を壊してしまうと、大切にしたいお客さんに、美味しい野菜や果物が届けられなくなってしまう。それはお互いに困りますよね。

ですからネット販売の販路を獲得して、少しでも早く、佐々木さんがゆったり働けるようになれるようにと思い、私もお手伝いしています。

佐々木さん

ホームページの制作期間や打合せの様子

制作期間は約2か月。
オープンは梨の販売が始まる直前、4月下旬です。

高口は、何度も佐々木商店さんにうかがって、打合せをしてきました。もう鳥取県境港市の佐々木商店さんもずいぶん顔なじみになりました(笑) 涼子さんがおいそがしいときは、ご家族もいっしょに話を聞いてくださいました。

涼子さんは私がうかがうたびに、

「高口さん、これ少ないですけど、食べてください」

と、大量の野菜や果物をくださいます。「いいんですよ~(汗)」と私が言っても、「奥さんと一緒にどうぞ。喜んでくれるといいんですけど」と、新鮮な梨やデコポン、カボチャなど手渡してくださるものですから、私もつい甘えてしまいます。

このていねいさが、佐々木さんが多くの方に信頼される理由なんだろうなあと思います。

現在提供している商品

⇒鳥取産の梨や野菜

佐々木商店さんの特徴は、鳥取の選果場(梨が一番最初に集まってくるところ)から直接仕入れた10種類以上の梨を、季節に合わせて販売できるところです。ふつう梨は選果場⇒市場⇒(輸送)⇒小売店と移動していくので、スーパーに並ぶ頃にはどうしても鮮度が落ちてしまうんですが、佐々木さんの梨は選果場で入手するので、ツヤツヤ新鮮です。

幸水

佐々木商店の野菜

スーパーにはなかなか並ばない珍しい梨も、取りそろえることができるのも、大きな強みですね。

また、鳥取県産の旬の野菜を詰め合わせたセットも大好評。30年以上の涼子さんの目利きの腕が光る品揃えです。写真のように、野菜はどれもピカピカ、ビタミンたっぷり。私も注文しましたが、新鮮な野菜が美味しすぎて、料理するのが楽しくなりました。

 

打合せの様子

 

息子さんと涼子さんのお二人にコンセプトシートに記入していただきながら、お店のこだわりや強みについて考えていただきました。

自分たちの強みを探す、というのは佐々木さんにとって難しい作業だったようです。

しかし自分では当たり前にやっているつもりでも、それが他の人にとって当たり前でないということはよくあります。粘り強く探していただきました。

 

40年間、変わらない佐々木商店

↓↓

たとえば、仕入れへのこだわり。
佐々木さんは良いものを仕入れるために、ふつうなら朝に市場に出かけるところを、あえて前日の夜に出かけることがあるそうです。

また、お店に来るお客さんの滞在時間が非常に長いことも強みです。(お店の居心地がいいということ)

鳥取産の梨が10種類以上もそろうことも、立派な強みですね。スーパーにはまず10種類以上の梨は並びません。

梨の種類が豊富

二十世紀梨の販売に関しては、アドバイスをさせていただきました。

梨には「3L」「2L」「L」という細かいサイズ分けがあり、さらに「赤秀」「青秀」「良」など、キズや糖度によってもランクが分けられます。

しかし、それぞれのランクや重さで値段を変え、インターネットですべて販売していたら、ものすごく複雑で、買いづらいページになってしまいます。

梨の選択肢を減らすことを提案

梨に詳しくないほとんどのお客さんの願いは、「この重さのこのランクの梨が欲しい」ではなく、「美味しい梨が欲しい」ということです。

ですからあえて選択肢を絞り、一番美味しい、大きなサイズの秀品のみを販売していただくことにしました。

 

サーバーのレンタルや、ドメイン、セキュリティなど、ホームページの作成に関わる言葉は、ネットに不慣れな佐々木さんには難しいことばかり。

私はこういうものを覚えることに時間を使うよりも、販売の方に力を注いでいただきたかったので、最低限の知識をお伝えし、ホームページ関係の面倒な手続きは、私がかわりに行いました。

サーバーについて

ホームページでは、お客さんにとって役立つ情報を届けていくことが大切です。
とくに自分の専門分野の知識を紹介するのはいいですね。

私は佐々木さんに旬の野菜の選び方をインタビューして、それを文字に起こし、野菜セットのページに使いました。

美味しい野菜の選び方をインタビュー

 

完成したホームページ

佐々木商店さんホームページ

鳥取県の新鮮な梨を、目に飛びこんでくるように紹介。時期によって梨の種類が変わるごとに更新。

梨は時期によって販売される品種が違います。
佐々木商店さんのトップページや商品ページは、佐々木さんから梨の販売の状態をうかがいながら、最新の状態にどんどん更新するようにしています。更新回数は30回以上。(更新されるたびに検索エンジンで評価され、上位に表示されやすくなります)

文章は、佐々木さんからうかがった梨の特徴をもとに、私が書いています。

また商品ページは、注文ボタンを目立つ位置に表示し、ストレスなく注文してもらえるようにしています。

梨の品種ごとに特徴を説明

ネット販売にいたるまでのストーリーを紹介。

私がとくに重要視したかったのは、多くの方に慕われる佐々木さんの優しいお人柄です。

ネット販売では、ただ商品を売るのではなく、「お客さんと関係を作っていくこと」が大切です。

繰り返し買ってもらえるようになりますし、お客さんも、より美味しく感じながら食べてくれるようになるからです。

ですからお客さんに佐々木さんのお人柄が伝わるページを用意し、好きになっていただけるようにしたいと思い、50年間の佐々木商店の道のりを、物語にまとめました。このページ、多くの方が見てくださっています。

佐々木さんの五十年の足跡をたどる物語

おいしい野菜や梨の選び方を紹介。

ホームページを訪れるお客さんみんなが、品種による梨の味の違いや、美味しい梨や野菜の見分け方を知っているわけではありません。

むしろそういう方は少数派でしょう。(たとえば、「幸水」と「豊水」の味の違い、あなたは分かりますか?)

大切なのは、梨や野菜のことはなんでも知っている、という専門性を見せていくことです。
ホームページに来たお客さんに、「へえ~、新しいことを知った! 勉強になった!」と思ってもらえれば、商品にも興味をもってもらいやすくなります。

あなたもぜひ佐々木さんのように、専門性の高い情報を発信してみてください。

梨選びのコツを説明

梨や野菜の紹介が見やすく詳しいブログ記事作成。

佐々木さんは、ブログの更新を熱心に行っておられます。

梨や野菜のことが日々紹介されています。
活気のあるサイトになっていますし、「本気で売っている!」という思いも伝わりますね。

ちなみにブログ更新については、いそがしい涼子さんのかわりに、息子さんご夫婦の協力があります。
ご家族で支えあっているところが、とても素敵です(^^)

ブログ記事作成も、検索順位上昇の大きな原因ですね。

ていねいで分かりやすいブログ

 

濃いお客さんができる
佐々木さんの「プラスワン」のサービス

 

私自身が佐々木さんの野菜セットを注文して、うれしかったことがあります。

それは佐々木さんからのコメントが、箱の中にたくさん入っていたこと。

 

食べ方や使い方のコメントが

 

上の写真を見ていただけると分かるんですが、多くの野菜に、食べ方や使い方についての、コメントが添えてあるんですね!

 

手作りのコメントがあたたかい

 

日々、野菜をどうやって料理に使うか、迷いますよね。

ですからこうやってアドバイスがあると、お客さんとしては、すごーーーく助かるんです。

私は「ベーコンと一緒に」と言われれば、ベーコンと一緒に炒めましたし、「天ぷらに」と言われれば、天ぷらにしました(笑)どれも間違いなく美味しかったです。

 

こういうものって「商品」ではありませんので、なくてもかまわないものですが、あったらとっても嬉しいものですよね。

 

私は、お客さん目線の、プラスワンのサービスができるからこそ、佐々木さんの商品には、たくさんの熱い感想が返ってくるんだと思います。

 

佐々木さんは野菜だけでなく、梨のセットにも、保存方法や品種の特徴を書いた紙を付属されているとのこと。

たいへんすばらしいサービスです。ぜひ今後も続けていってほしいなあと思います。

 

ネット販売を続けると「いそがしさ」から解放される3つの理由

 

さて、佐々木さんが日々おいそがしくしておられることはずっと述べてきました。

あなたもひょっとすると日々おいそがしくて、悩んでおられるかもしれません。

「ネット販売を始めたら、余計いそがしくなるんじゃないの?」

そう思う方もいるでしょう。

 

しかしホームページでネット販売を続けていくと、実は、店舗経営や営業で販路を広げていくより、ずっとずっと仕事は楽になっていくんですよね。

 

なぜか分かりますか?

 

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理由1:顧客のリストを増やし、簡単に管理することができる。

ホームページでのネット販売では、お客さんのメールアドレスを始め、住所や電話番号などの情報を手に入れることができます。

注文があるたびに自動で管理画面に情報が入っていくので、手作業で打ち込む必要はありません。めちゃくちゃ簡単です。

顧客のメールアドレスや住所はすごい力をもっています。
新商品の情報などを、またメールやDM(ダイレクトメール)で紹介することができるんです。
そうすれば、また買ってもらえるかもしれません。
(実際に新規顧客を獲得するより、繰り返し買ってもらう方が何倍も楽です)

ネット販売の比重が今後高まってくれば、今、佐々木さんが実店舗で、手作業でやっている部分は減り、より少ない手間で管理できるようになっていくでしょう。

 

理由2:足を使って配達をしなくて済むようになる。

今、佐々木さんは、地域のレストランや喫茶店など、たくさんの場所に野菜や果物を卸しておられます。
それ自体は非常に素晴らしいことだと思うんですが、問題は、配達が非常に大変なこと。

地域密着型の販売の場合、配達にかかる時間がどうしてもネックになります。

「時は金なり」と言いますが、時間を節約するのも、ときとして重要です。

ネット販売の場合、対象のお客さんは全国。
注文があったら、近くの運送会社に持っていくか、取りに来てもらえばいいわけですね。

これはとっても楽ですよ。

 

理由3:ホームページは24時間休みなく働いてくれる営業マン。

ホームページを充実させていくということは、全国のお客さんに営業をかけるということと同じです。

ホームページは全国1億人のインターネット利用者に、24時間休みなく呼びかけ続けてくれる、優秀な営業マンです。
注文は寝ている間にだって入ります。

無理してお店を開けて、来てくれる人を待ち続ける必要はないわけです。

 

もちろん地域の方との付き合いを大切にされる佐々木さんですから、急に色々と変えていくことは難しいでしょう。

しかし、ネット販売を続けていけば、ご自分の体を大切にして、いそがしくなりすぎないような選択肢を取ることだって、可能になってきます。ぜひこのまま、目標に近づいて行ってほしいなと思います。

 

焦る必要はまったくありません。
自分のペースで拡げていきましょう。

 

佐々木さんは、別に焦る必要はありません。
ホームページは、そこまで維持費がかかるものではありませんしね。
(楽天などのショッピングモールで始めると、月に何万も維持費がかかってしまいます。これはやっぱり焦るかもしれません)

ホームページの拡げ方は自由。
可能性は無限大です。
勝手にお店が消えることもありません。

 

お客さんに迷惑のかからない範囲なら、自分のペースで、無理のないようにやればいいんです。

 

まあでも……まだまだホームページのネット販売の競争が過熱していない今、始めるからこそ、成果が出るものでもありますけどね。
やるなら佐々木さんのように、早いうちです。

 

佐々木さんと高口

 

 

【お願い】この記事を読まれて、佐々木さんに直接「ネット販売について教えてください」「弟子にしてください」と声をかけるのは、ご迷惑になりますのでおやめください。どんな風に販売すればいいのか、どんな商品を出されているのか気になる方は、ぜひ佐々木さんが販売をされている時期に、商品を買ってみてください!

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