ひょっとするとあなたは、インターネットに自信がなくて、ネット販売を始めることに二の足を踏んでいるかもしれません。
農業は基本的に外で作業するものですから、インターネットに自信がないというのは、しょうがないことです。
パソコンにはふだん触らないという方もたくさんいますね。
この記事でご紹介する那覇さんも、
・インターネットは見るだけ。
・メールも、ほとんど自分からは送らない。
・タイピングが苦手。
・ネット通販をしたことがない。
という方でした。
しかしそんな農家さんでも、ネット販売は可能なんです。
ネット販売準備開始から100日で売上が去年までの2倍に。
那覇マンゴー園の那覇靖さんは、沖縄県うるま市で、建設業にお勤めのかたわら、マンゴーを育てておられる農家さんです。
販売を始めたときは、まだ栽培を始めて5年目。マンゴー農家としてはまだまだベテランとはいえませんが、建設業の知識や技術を生かしたこだわりの栽培方法で、高糖度、香りのよいマンゴーを作っておられます。
そんな那覇さんが、上のようなホームページを作ってネット販売を始めたところ……。
1.マンゴーのネット販売を始め、予約開始から1週間で商品が売り切れ。
那覇さんのホームページが完成し、マンゴーの予約受付を開始されたところ、これが話題に!
4種類のうち1種類はすぐに商品が売切れ。その後も続々注文が入り、販売期間1か月半ほどで、売上が去年の2倍に達しました。
那覇さんは、こんなに売れるなんて……と、喜びながらも、少し困惑気味でした。
でも、ひっきりなしに注文が入るので、那覇さんは苦手だったメールを開いて見るのが楽しみになったそうです。
2.強豪ひしめくキーワードでも、3か月で1ページ目に表示。
那覇さんのホームページは、googleやyahooで検索をすると、「マンゴー 通販」や「沖縄 マンゴー 通販」などの主要キーワードでも、1~2ページ目に表示されるようになっています。
とくに「マンゴー 通販」というキーワードでは、価格.comさんやぐるなびさんなどの強豪と並ぶほどになっています。
当然、これだけ上位に来れば、たくさんの方がホームページを訪れてくれるようになります。1年目から、自然検索から商品を買ってくださる方が大勢いました。
3.お客さんから、たくさんの喜びの声が。
マンゴーを食べたお客さんから、続々喜びの声が届きました。
「冷やす時間も惜しく、かぶりついた」
「ちょっと苦手なイメージがあったマンゴーを、一瞬で完食した」
「他で売っているマンゴーはもう食べられない」
などと大絶賛!
那覇さんも、
「こんなによく言っていただいて……励みになります」
と、喜んでおられるのが、電話越しに伝わってきて、私までうれしくなってしまいました。
4.雑誌の依頼や、農園に訪問者も。
ある日、那覇さんがメールを開くと、なんと雑誌のグルメ記事に載せさせてもらえないかという依頼が!
他にも、
「ホームページを見て気になって来ました。農園を見学してもいいですか?」
という電話がかかってくるなど、思いがけないことの連続に驚いたネット販売1年目でした。
いかがですか。
メールやタイピングを苦手にしておられた農家さんでも、方向性を間違えずに取り組めば、ネット販売で利益を上げるのは十分可能だったんです。
では、那覇さんは、どうやってネット販売1年目から成果を出してきたと思いますか?
ここからは、那覇さんと高口の具体的なかかわりを通して、那覇さんが取り組んでこられたことや、ホームページの制作過程をご紹介しますね。
「専業でマンゴーを育てていきたい」という目標に向けて
那覇さんの目標
那覇さんの目標は、ネット販売を軌道に乗せて、専業でマンゴーを育てられるようになることです。
今は兼業なので、日中は手入れができません。どうしてもマンゴーに注げる時間は限られてしまいます。
那覇さんは、植物を育てていると、心が落ち着くそうです。
大好きなマンゴーの栽培が、一日中できるようになるのは、とても素敵なことですね。
ホームページの制作期間や打合せの様子
制作期間は約2か月。
オープンはマンゴーが大きくなってきた5月上旬ごろです。
お互いの都合が合わず、私が沖縄に直接うかがうことはできませんでした。そのかわり、電話で打合せを行い、インターネット上で写真などのデータのやりとりをし、販売準備を進めてきました。
那覇さんの穏やかな、沖縄の人らしい少し語尾の上がる発音が、私にはとても心地よく、打合せの最中は、実際に沖縄に出かけているような、とても楽しい時間でした。
現在提供している商品
⇒4種類のマンゴー
ふつうマンゴーといえば、アップルマンゴー(上の写真)を連想されると思いますが、実はマンゴーには200種類もの品種があるんです。那覇さんは、アップルマンゴーだけでなく、キーツマンゴーや玉文マンゴー、紅龍マンゴーといったマンゴーも販売されました。
那覇さんのマンゴー、お話をうかがいながら、もう食べたくてしょうがなかったんですが、いただいて衝撃を受けました。自分が今まで食べていたマンゴーって、いったい何だったんだろうと……。
那覇さんがこだわって育ててきたのが分かる出来で、すごく感動しました。私は、美味しい野菜や果物を多くの人に届けることって、幸せな時間をお客さんに届けることだと思います。「もっとたくさんの人に食べてもらいたい!」と思い、ホームページ制作や更新作業にも熱が入りました。
打合せの様子
電話で農園のこだわりや商品の特徴などを詳しくお聞きしました。
私はふだんであれば初めにコンセプトシートを農家さんに書いていただき、農家さんご自身にホームページのコンセプトをつかんでいただきます。
でも那覇さんの場合は、お話をしながら説明をしてくださる方がお得意だということが分かりましたので、あえて書いていただくことはしませんでした。
マンゴーの写真は、那覇さんご自身に撮って送っていただきました。那覇さんは建設のお仕事で、カメラに触れることはあるとのこと。でも特別なカメラをお持ちというわけではなく、自信がおありというわけでもありませんでした。
そこで、こちらで「携帯電話などと比較した写真を撮ってきてください」「晴れた日の明るい状態で撮影してください」などお願いをし、撮影をしていただきました。
写真も、どんどん上手になられました!
サーバーのレンタルや、ドメイン、セキュリティなど、ホームページの作成に関わる言葉は、ネットに不慣れな那覇さんには難しいことばかり。
私はこういうものを覚えることに時間を使うよりも、販売の方に力を注いでいただきたかったので、最低限の知識をお伝えし、ホームページ関係の面倒な手続きは、私がかわりに行いました。
那覇さんには、私がホームページを作っている間、運送会社や送料などを決めていただきました。
また、写真のようにマンゴーを梱包(こんぽう)する箱や、資材を用意していただきました。
たいへんきれいな、高級感あふれる資材を準備されていますが、実はJAのスーパーで入手されたそうです。
あなたも箱などにお困りなら、まずはJA直営のスーパーやホームセンターで探してみては。
完成したホームページ
4種類のマンゴーの味や糖度など、特徴を比較して紹介。商品ページを作りこむ。
商品ページは縦長で、4種類のマンゴーの特徴が比較できるように、1ページにまとめて作りました。
見に来たばかりの、マンゴーにくわしくないお客さんにとって、「マンゴーにはこんな種類があるんだ」と知れることは、それ自体が楽しい時間です。
まずはマンゴーに興味をもってもらえるように、情報満載のページを作りました。
⇒那覇マンゴー園商品ページ
就農や、ネット販売にいたるまでのストーリーを紹介。
那覇さんが就農にいたるまでの道のりを、物語形式で、ホームページ内で紹介しました。
こういう紹介ページが作れるのは、ホームページの大きな強みです。
那覇さんのお人柄が伝わるように、心をこめて書きました。
⇒那覇マンゴー園ストーリー
マンゴーの切り方や保存方法などをていねいに紹介。
小さくカットされたマンゴーは、よくプリンやかき氷などに入っているので、なじみの深い方も多いと思いますが、球体のマンゴーを食べ慣れている人というのは、そう多くはありません。
とくに、アップルマンゴー以外のマンゴーは、形も大きさも違うし、どうやって食べればいいのか迷ってしまいます。
そこで、マンゴーを実際に切っているところを動画に撮影して紹介したり、写真ですぐに分かるようにしてみました。
保存方法も同じように、絵図で紹介して分かりやすくしてみました。
⇒マンゴーの切り方を紹介するページ
レビュー投稿ページにお客さんをご案内して、感想を集める。
お客さんからの感想を集めるのは非常に大切です。「多くのお客さんが満足している」という事実は、ホームページの説得力につながりますし、もしお客さんへの対応でいたらないところがあるのなら、反応を受けて修正できるからです。
しかし、お客さんに自分から感想を聞いていくのは難しいですし、緊張するもの。
それに見返りがなければ、なかなかお客さんは行動にうつしてくれません。
そこで、レビューを投稿できるページを用意して、そのページにお客さんを誘導するメール文面を作りました。これによって、お客さんからの声が集まりやすくなりました。
注文の管理はインターネットで。顧客のリストがたまっていく仕組み。
顧客のリスト管理は、手作業だとたいへん。
しかし、ホームページでネット販売をすれば、受注内容や会員のリストはすべて自動で入っていき、自由に管理することができます。
注文があると、これも自動でメールアドレスに知らせてくれる仕組みです。
たいへん管理が楽になります。
ネットに不慣れでも大丈夫。
挑戦すれば、徐々にメールもブログもできるようになる!
那覇さんが元々、メールもタイピングも苦手だったことはすでにお伝えした通りです。
ブログだって書いたことはありませんでした。
しかし、那覇さんはそこで、本を読んで勉強することよりも、「まずは始めてみる」ことを選ばれました。
私はこれが、那覇さんがこんな短期間に目立った成果をあげることのできた、最大の理由なのではないかと思います。
以下、まず始めてみることを選んだ那覇さんが、たった100日間でできるようになってきたことを、いくつか選んで挙げてみましょう。
1.お客さんにメールを送れるようになった。
初めは、お客さんにメールを送ることに非常に不安を抱えていた那覇さん。
実は今でも、「メールは悪戦苦闘していますよ~~」と苦笑まじりに言っておられます。
最初は私がメールのテンプレート(ひな型)をご用意して、それを送ってもらうようにしていました。
難しいお問合せへの対応方法も、那覇さんから電話を受けて、アドバイスさせてもらいました。
しかし徐々にメールに慣れ、今ではメールのテンプレートを卒業。
ご自分で文面を考えながら、お客さん一人一人に上手に対応できるようになっておられます。
2.色や写真を工夫しながら、ブログも書けるようになった。
「ブログ」というのは、お客さんに自分の思いやこだわり、その日の農作業の様子などを紹介するページです。
ブログの書き方を那覇さんにお教えし、取り組んでもらうようにしたところ、今では、文字を太くしたり、背景色を変えたりと工夫しながら、お客さんにさわやかな沖縄の風を届けるような、すてきな情報発信をしておられます。
ひんぱんに更新されるサイトは、検索上位にも表示されやすくなるものです。
那覇さんの努力が実ってきていると言えるでしょう(^^)
3.お客さんに、確実に美味しいマンゴーを届けられるようになった。
これはとても大切なことでしょう。インターネットでものを買うお客さんは、実店舗で買うのとは違って、自分の目で見て、触って商品を確かめることができません。ですから、「商品が届かないかもしれない」「美味しくないかもしれない」という不安を乗り越えて、買ってくれているのです。
お店はそんなお客さんの期待にしっかり応える必要があります。
那覇さんの商品には、今のところクレームはなし。
聞こえてくるのは感動の声ばかりです。
那覇さんのていねいな対応が、お客さんに伝わっていますね。
この他にも、
・お客さんが欲しいと思うような、きれいな写真を撮る力
・受注や顧客のリストを増やし、管理する力
・フィードバックを生かし、次につなげていく力(計画力)
など、さまざまな力を身につけていっておられます。
ホームページでのネット販売は、「商品を売る力」を身につける格好のツール
上のような力を、私は「売る力」と呼んでいます。
「売る力」とは、多くのお客さんに自分の農産物の価値を正しく届けられる総合的な力のこと。
この力は、たとえ一つの販路が駄目になったとしても長期的に使え、もしかすると一生あなたの役に立つ力です。
「売る力」があれば、時代や状況が変わっても動じることなく、多くのお客さんに価値を届け続けることができるからです。お客さんに欲しいと思わせることができ、ちゃんとした対価を得ることができる力があれば、決して生活には困らないんです。
そしてホームページは、一からネット販売の流れを学べ、お客さんへの対応を繰り返し、徐々に仕組みを作りこんでいけるという点で、最も「売る力」を身につけるのに適しているといえます。
もちろん、簡単にできるようになるとは思わないでください。
那覇さんが、メールやブログのできないところからできるようになり、検索の上位表示を実現しているのは、那覇さんが相応の努力をされてきたからに他なりません。
文章が得意でなく、パソコンもふだん見ないような方が、一から始めたんですから、決して簡単なことばかりではなかったはずです。
しかし那覇さんは、簡単ではないことが分かっていながら、「まずは始めてみる」ことを選び、成果を上げてきました。
本を読んで知識だけつけることを選んでも、決して100日間でここまでは達成できないでしょう。
まだホームページ制作にすら、入れていないかもしれません。
まずは行動すること。これが大事ですね。
ちなみに、「相当な努力」が必要なのかというと、そういうわけではありません。
必要なのは、あくまで「相応の努力」です。
那覇さんは、必要なところに、必要なだけの労力をかけてきたからこそ、最短で成果に結びついたわけです。
プログラムやデザインなど、今知る必要のないところには力をかけず、投資を選んだというだけで、やみくもに努力をされたわけではありません。(「投資力」も重要な売る力の一つだったりします)
あなたも、やみくもに努力する必要はありません。
まずは始めてみませんか?
【お願い】この記事を読まれて、那覇さんに直接「ネット販売について教えてください」「弟子にしてください」と声をかけるのは、ご迷惑になりますのでおやめください。どんな風に販売すればいいのか、どんな商品を出されているのか気になる方は、ぜひ那覇さんが販売をされている時期に、商品を買ってみてください!
那覇さんの物語が、本になりました。
&Amazonで大好評販売中!
那覇さんがネット販売の準備開始からたった100日間で、去年までの売上の2倍にした過程を、物語形式で一冊の書籍にまとめました。現在Amazonで、800円で販売中。多くの方に手に取っていただいています。
那覇さんに許可をいただき、実際に当時のお気持ちや考えなどをインタビューしながら書きました。ですから那覇さんの声が本のいたるところに載っています。
第2部では、なぜネット販売が売上を伸ばしやすいのか、ネット販売で長期的に利益を伸ばしていくにはどうすればいいのかなど、このサイトではなかなかお伝えしきれないことまで盛りだくさんに詰めこんだ内容です。(でも、とにかく図表やイメージを重視、いそがしい農家さんでも1時間あれば読めるように書きました)
今ならキャンペーンとして、特別に当サイトから無料でダウンロードできます! お手持ちのパソコンやスマホから簡単に読むことができますので、ぜひ興味のある方は、ダウンロードしてみてください。
【第1部】
メールもタイピングも苦手だった小さな農家さんが、農園の規模を変えずにネット販売準備開始から100日で売上を2倍にした物語
0日:ネット販売を始めるまで
⇒安値じゃないとマンゴーが売れなかった
10日:ホームページ作成開始
⇒デザインや文章、ネットの知識……難しいことはどう解決する?
40日:各種手続き
⇒「やろう」と決めたら決して大変ではない?
60日:ネット販売スタート
⇒販売直後、マンゴーが売切れ。一体なぜ……?
70日:反響続々、まさかの展開
⇒商品が売り切れるだけじゃなかった。思わぬ電話、メールが……。
80日:自然検索でも注文が
⇒お金のかかる広告を一切使わず、検索で注文を獲得。
90日:収穫・発送作業開始
⇒マンゴーを食べたお客様から喜びの声が続々。
100日:売上前年比2倍到達
⇒売上を2倍にした新しいビジネスモデルとは?
【第2部】
あなたの野菜や果物が全国のお客様に届く「インターネット販売」とは?
1 農家さんの強力な販路となるネット販売
(1)市場規模13兆円越え、今まさに拡大を続ける「ネット販売」の市場
(2)野菜や果物が安く買われてしまうのは「完全販売代行」という仕組みに乗っているから
(3)誰かが何とかしてくれるのを待つか、自分で売る力を身につけるか
(4)値段を2倍に引き上げても売れてしまう「インターネット」×「直売」の構造
2 たった100日間で得られるものが、一生続く仕組み
(1)ネット販売は都合のいい「魔法」ではない
(2)「やる人」と「やらない人」の間にできる決定的な差
(3)お金もうけのためじゃなく、お金を気にせず、家族と大好きな農業や田舎暮らしを楽しめるようになるための方法
3 それでも慎重な人のための、とっておきの始め方
(1)ネットショップは元手ゼロで、1時間あれば完成する
(2)投資する前に、販売する場所の特徴をつかんでおく
(3)「顧客のリスト」という、何よりも重要な資産を作る
(4)最も長期的な利益を生む仕組みとなる、ホームページ
(5)やみくもに努力してはいけない
(6)【ネット販売Q&A集】販路を大幅転換するのではなく、一つだけ増やしてみる
最近のコメント